はじめよう 債務整理生活!

未払計上した後、翌期に現金支払をせずに長期間未払いを延ばしたり、借入金に振り替えたりすることは、税務署との卜ラブルの原因となります。
決算日後なるべく早く支払うのが無難でしょう。
 従業員の給料から毎月天引きされるものに健康保険、厚生年金保険などの社会保険料があります。
会社は、本人負担と同じ二分の一を負担します。
通常、従業員負担分は翌月納付時の給料から天引きします。
一方、翌月納付額の二分の一である会社負担分を未払費用として計上することは、問題ありません。
 従業員賞与は現金払いを除いて決算日までに一人別に債務確定していないと損金とは認められません。
ところが賞与引当金を使うと、債務確定していなくても前年支給実績相当額は損金計上することができます。
法人税法は、引当金の計上が恣意的にならないために前年支給実績を重視し、今回支給予定額は計算上認めてくれません。
また、賞与引当金は漸次削減されているので注意してください。
ここでは、この引当金をできるだけ多く計上することが狙いです。
 賞与引当金の計算方法(繰入限度額の計算という)には、暦年基準方式と支給対象期間基準方式の二つがあり、会社が自由に選択できます。
 暦年基準方式=この方式は、賞与計算期間などを定めた賞与支給規定がなくても使えるめで、小規模企業で利用されています。
ただし、一月一日から一二月三一日の暦年単位で計算するため、一二月決算法人は引当金を計上できないことになります。
 支給対象期間基準方式=この方式は、賞与支給規定に受給資格、支給の対象となる期間(賞与の査定期間と一致)、支給の時期等を具体的に定めておくことが前提です。
なお、賞与支給規定を継続適用することが必要です。
また、支給規定があるからといって、必ずしも賞与の支給は強制されているわけではありませんが、今期支給がなければ翌期引当金の計上額が出てこない点に留意してください。
支給対象期間は、ふつう「四月から九月までの在職者に対して一二月に、一〇月から三月までの在職者に対して六月に支給する……」と定めます。
 一般に支給対象期間基準方式のほうがより多く引当金を計上できるケースが多いでしょう。
 もっとも賞与の年間支給総額は同じですから、継続適用するかぎり、どちらの方法でも同じとなります。
したがって賞与規定を定め、暦年基準から支給対象期間基準に変更した事業年度が、もっとも節税効果が出るといえます。
 同じ支給対象期間基準でも、決め方によって期末の計上額が変わってきます。
 そのほかにも、少し計算が細かくなりますが、臨時賞与は支給実績に含めないことができる、使用人兼務役員(取締役部長)も含められる、パートタイマー、新入社員、期中退職者、出向者なども条件付で期末使用人の数に含められる、など有利なポイントがいくつかあります。
 フリンジーペネフィット(給与以外の付加的給付)に対する課税強化が話題となっています。
見直すべき点もありますが、課税・非課税は個々の項目で議論するのではなく、社会政策的な視点(たとえば住宅整備の遅れと会社社宅制度)から、また課税制度全体の枠組みの中で検討されるべき問題でしょう。
ここでは、現在、節税対策というよりも、担当者の日常の業務の中で、税務上判断に迷う事項を中心に取り扱いを説明します。
 ここでの法人税の考え方の基本は、常識レベルであれば、会社の損金計上を認めるということです。
しかし、常識レベルの上限・下限について特に数値を示していないものもあり、担当者として決断を迫られるところも依然残ります。
社内規定を作成することをおすすめします。
 費用の支払方法には、一時払いや前払いなどの方法があります。
厳密に考えると、これらの支出額は対応する期間に按分して計上しなくてはなりません。
 しかし、会計や税法の実務では、実務の簡便性を重視して、支払日から一年以内に役務提供がされる費用の前払いについては、その支払時の損金(現金ベース)としてもよいことになっています。
ただし、ポイントはサービス提供の開始日が当年度中にあること(翌期開始のサービスの前払費用は不適格)、継続的処理が前提となっていますので注意してください。
グループ戦略が経営の柱です。
子会社の分散と統合は経営に活力をもたらすだけでなく、法人税対策としても有効です。
しかし、度が過ぎて脱税事件に発展しているケースもでています。
会社を強化するために、ときには会社買収、合併、営業譲渡といった荒療治による「組織の再編成」が必要です。
含み資産、欠損金、営業権をどう使うかが法人税対策のポイントです。
狭い日本では、土地はやはり確実な財産です。
より価値の高い土地に乗り換えてゆくのに、税の特例を使って含み益を吐き出さないことです。
 事業部門の子会社化にあたっては、法人税対策が必要ですが、ここではまず子会社になったことによる法人税でのメリットを検討してみます。
 税率が低い=資本金一億円以下の会社は、課税所得が年八〇〇万円までは二八%の税率が適用され、通常の税率より約九・五%も低い税率が適用されます。
したがって、毎年約七六万円もトクすることになります。
 同族会社の留保金課税でも有利=同族会社は利益を一定額以上留保していると、通常の法人税のほかに一〇~二〇%の特別税率による課税がなされます。
一定額とは、課税所得の三五%、資本金の二五%マイナス利益積立金、一五〇〇万円のうちもっとも大きな金額とされているため、子会社を上手に分散化すれば留保金課税に効果があります。
 交際費も損金にできる=資本金五〇〇〇万円以下の小規模な子会社に対しては原則損金不算入(税務上費用とならない)の交際費についても、定額控除制度つまり一定額まで損金算入することを認めています。
子会社の資本金が1000万円以下であれば四〇〇万円まで、資本金が1000万円超五〇〇〇万円以下であれば三〇〇万円まで、支出額の一〇%は課税されますが、残りは交際費を損金処理できる特典があります。
 貸倒引当金も多い=資本金一億円以下であれば、貸倒引当金を一六%上乗せして計上できます。
親子会社、グループ会社の取引が大きな会社にとっては貸倒引当金計上が大きくなります。
 その他=法人税以外にも消費税や地価税についても検討してみる価値があります。
 子会社は独立した法人である以上、親会社との取引でも他の会社の取引と同様の価格でなされるはずです(これを独立企業の原則と呼んでおきます)。
もし、親子の間だからということで、経済支援をしたり、特別な価格で取引がなされると、そこに経済的利益の贈与(寄付金)があったとみなされます。
 寄付金課税ルール=たとえば、親会社が子会社に一億円の土地を一〇〇万円(帳簿価額)で売却した場合は、まず、一億円で売却し、その代金のうち九千九百万円は子会社に贈与したとみなされ、寄付金として扱います。
この寄付金は若干の限度額を除いてほとんど税務上損金算入できません。
一方、九千九百万円の贈与を受けた子会社は同額を受贈益に計上し法人税を負担します。
 贈与を受けたほうが課税される点では個人も法人も同じですが、法人間の場合は、贈与した側で贈与額が税務上費用とならない点が特徴です。
営利を目的とする会社だから当然といえましょう。
なお、海外の子会社等に対しての利益の贈与についてはさらに厳しくて、寄付金課税のルールではなく移転価格課税ルールの対象となり、利益を贈与した会社では一〇〇%税務上の費用となりません。
 寄付金として取り扱わないケース=相手に経済的利益を与えることに経済的合理性があれば、贈与ではないことから寄付金課税は起きません。

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